足の運び様の事、爪先を少し浮けて、踵(きびす)を強く踏むべし。
足遣いは、事により大小・遅速はありとも、常に歩むが如し。
足に飛足(とびあし)、浮足(うきあし)、踏みすゆる足(固く踏みつけるような足)とて、この三つ、嫌う足なり。
この道の大事にいわく、「陰陽の足」という、是、肝心なり。陰陽の足とは、片足ばかり動かさぬものなり。
斬る時、引く時、受くる時迄も、陰陽とて、右・左・右・左と踏む足なり。返々(かえすがえす)、片足踏む事あるべからず。
(五輪書 水の巻 第五 「五輪書」術理探求 武田重寿著)
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