内部監査は健康診断、定期検診に例えられる。「検診」とは検査と診断の2段階を構成する言葉である。検査とは血液検査、尿検査等、体の各機能の状態を測定器で数値化することを言う。検査は一般的に看護師が行う。一方、診断とは、検査結果を基に医師が患者と問診等を行い、診断すなわち評価を行うことを言う。評価とは症状の原因を指摘し、その上で「お酒を控えましょう」「もっと運動をしましょう」「睡眠をよくとりましょう」「再検査を実施してください」等の、総合的かつ根本的な改善策を提示することである。ここまでやって「健康診断」「健康検診」であって、血液検査、尿検査だけでは診断、検診とは言わない。検査だけ行って「血圧が高いので、血圧を下げましょう」と言われてもそれは診断でも何でもない、改善の役に立たない言葉である。
監査は監査先の改善に役立つよう、上記で言う「診断」「検診」まで行うものである。即ち、内部監査人は医者であって、看護師ではない。看護師の仕事も行うが、医者として仕事を行い、診断書を書いて(監査報告書を書いて)初めて診断した(監査した)と言うことができる。内部監査人は自分を看護師と思ってはいけない。看護師の立場で診断書を書くことは医師法違反である。いや、看護師である自分は診断書のドラフトを書くだけであって、最終的な診断書には医師(監査部長)がサインするのだといっても、看護師に診断書のドラフトを書かせる医者は医者として失格である。そもそも内部監査人は看護師(検査担当)ではない。内部監査人は医者(診断担当)である。
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