2012年12月24日月曜日

〇の会

呼吸力
 「呼吸力」は「力」という字が使われていますが、技をかける側から、かけられる側に向かって流れる力ではなく、むしろお互いの中で動くエネルギーの主体は、技をかけられる側だと言えます。

二足直立歩行を始めた人類は、やがてその形態を既得のものとし、無意識不随意に行なえる様にまで進化しました。呼吸力は、その無意識不随意の身体能力の部分をコントロールすることによって、技を成立させる方法です。そのためには、技をかける側にも、相手の体の動きや力の方向にたいして、謙虚になることが要求されます。

結び

相手に手を取られて、その手との結びを作るとき、自分の下丹田に手を落とすと、遊びが消えて相手の下丹田と結ばれる。
そうすると、相手のバランスが崩れ、技に入ることができる。

インナーマッスル、ブロードマッスル
普段意識していない人体の深いところにある筋肉を活用することで、思わぬ体の動きや相対する相手の反応を引き出すことができるという、古来武道や療術の世界で、秘伝奥伝として相伝されてきた技術を、科学的に解き明かすためのキーワードだと考えています。

剣を振る

木剣を振る。
正しく振る。
体幹を使って、下丹田にある重心の移動だけが剣を動かす。
重心の移動によって派生した波が、背骨を伝わり肩を通り、上腕を経て肘を過ぎ、前腕から手首に至り剣の先端に流れていく。
剣尖には下丹田の重心の移動によって派生した波と地球の引力の合力がかかり、肩、肘、手首のユニバーサルジョイントを経て、邪魔されること無く腰の一点を中心として剣尖を先端とした弧を描くベクトルが産まれる。
アウターマッスル一切使われず、腰から指先迄の間にあるすべての関節は広がり伸びていく。
すべての技の大本が剣の正面打ちにある。

(○の会HPより 村本識如(むらもとのぶゆき)氏)



0 件のコメント:

コメントを投稿